芝~分類、種類、違い、特徴~

芝(芝生、ターフ)にもいろいろな種類があるが、日本のゴルフ場でよく使われている芝にはどのようなものがあり、それぞれの芝の違いや特徴はどのようになっているのでしょうか。

青文字の芝は、日本のゴルフ場で特によく使われている芝。

日本芝(暖地型)、西洋芝(暖地型)、西洋芝(寒地型)


芝生は、
  • 日本芝 ⇔ 西洋芝(洋芝)
  • 暖地型(夏型) ⇔ 寒地型(冬型)
と分類されます。暖地型は冬に枯れ寒地型は夏に枯れます。日本芝は暖地型のみで、西洋芝は暖地型と寒地型に分けられます。

(1) 日本芝(暖地型) → 主な使用地域:全国的


日本在来の芝で、暖地型のため冬に(寒い場所で)枯れるため、暖かい地域で使用される。野芝(のしば)、高麗芝(こうらいしば)、姫高麗芝(ひめこうらいしば)などがある。

▼ 野芝
  • 3つの中で最も耐寒性が強く、管理に手間がかからない。
  • ラフで使用される。
▼ 高麗芝
  • 最もポピュラーな日本芝。
  • ティーインググラウンド、フェアウェイで使用され、ボールが浮きやすい。
▼ 姫高麗芝
  • 3つの中で最も葉幅が狭く、密度が濃く生える。一方、踏圧に最も弱い。
  • グリーンで使用され、芝目が強いため球の転がりに影響を与えやすい。
  • 近年は高麗グリーン採用のゴルフ場は少ない。

(2) 暖地型西洋芝 → 主な使用地域:沖縄県


欧米育ちの、夏(高温多湿)に強い芝。日本芝と同じような性質を持つ。バミューダグラス、ティフトングラスなどがある。

▼ バミューダグラス
  • 沖縄のグリーンに使用されていることが多い。
  • 姫高麗芝と同様に芝目がきつい。
▼ ティフトングラス
  • バミューダグラスの改良品種。

(3) 寒地型西洋芝 → 主な使用地域:北海道や標高の高い地域


欧米育ちの、冬(寒さ)に強い芝。ベントグラス、ブルーグラス、ライグラス、フェスキュー(フェスク)などがある。

▼ ベントグラス
  • 日本の多くのグリーンで採用されている芝。
  • 葉が柔らかく、芝目が出来づらいため、高速グリーンを作れる。
  • 近年は品種改良によって生まれた「ニューベント(ペンA2など)」によって、夏の高温多湿にも耐えられるようになっている。
  • ニューベントは短く刈っても枯れにくいため、より高速グリーンを実現しやすい。
▼ ブルーグラス
  • 北海道のフェアウェイに使われている。
▼ ライグラス
  • 北海道のラフに使われている。
  • 発芽・生育が早いため、ティインググラウンドやフェアウェイでのオーバーシードとしても利用される。
    *オーバーシードとは、夏に暖地型の芝、冬に寒地型の芝と使い分け、一年中緑の芝(常緑=エバーグリーン)を保つ方法のこと。二毛作と考えるとわかりやすい。
▼ フェスキュー(フェスク)
  • 北海道のラフに使われている。
  • 寒地型と暖地型の両方の性質を持っている芝生。

■芝に関しては以下も参考にどうぞ
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