女子・男子ゴルフ賞金シード選手一覧

ツアーで活躍するなら、是が非でも欲しい賞金ランキング上位に与えられるシード(翌年1年間のすべての試合への優先出場権)。賞金シードを獲得すれば、調子が良くても悪くても翌年1年間に開催されるすべての試合への出場が可能。応援する側も、賞金シード選手を確認すれば、より一層ツアー観戦が楽しくなること間違いなし。

賞金シードに関わる選手を4つのカテゴリに分けて紹介。
  • 継続選手・・・2年以上連続して賞金シードを獲得している選手。安定して結果を残しているツアーを引っ張る存在。
  • 初獲得選手・・・初めて賞金シードを獲得した選手。今後ますますの活躍が期待される若手が多い。
  • 復帰選手・・・怪我や不調、海外ツアー挑戦等で手放した賞金シードを再び手にした選手。
  • 喪失選手・・・怪我や不調、海外ツアー挑戦等で、残念ながら賞金シードを失ってしまった選手。
男女ともに、最終戦は今季優勝者や賞金ランキング上位者など一部の選手のみしか出場できないので、賞金シード獲得者の決定は最終戦の一つ前の大会となることがほとんど。女子は「大王製紙エリエールレディスオープン」後、男子は「カシオワールドオープン」後に決定。

賞金シード以外には、永久シード、賞金王シードまたは賞金女王シード、公式戦(メジャー)優勝シードなどのシードがある。複数年シードを獲得した選手は海外挑戦などがしやすくなる。

*毎年更新していく予定です。
*2023年の賞金ランキングを基にした2024年の賞金シードの情報です。
女子は2023年から「賞金ランキングシード(上位50名)」→「メルセデスランキングシード(上位50名)」に変更となっています
*女子のほうが先にシーズンが終了するため、女子を先に記載しています。
昨年までの賞金シード選手の情報はこちら
ゴルフ賞金シードのアーカイブ(過去の賞金シード選手)

2024年 女子(LPGA)メルセデスランキングシード権50名(MR50位まで)


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2023年から賞金ランキングシードが廃止され、メルセデス・ランキング(MR)シードが採用されている。

今年も山下美夢有(みゆう)が強かった。2年連続年間女王は2015、16年のイ・ボミ以来8人目。2年連続年間5勝は不動裕理、宮里藍、イ・ボミに次ぐ4人目(1988年のツアー制施行後)。

今季MRシード50人の平均年齢は26.1歳(23年12月31日時点)で、2001年以降の最年少となった。2001年以降で平均年齢が一番高かった年は、2003年の32.5歳。

2022年8月に全米女子アマチュアゴルフ選手権を制した馬場咲希は、今年のプロテストを2位タイで通過(1位は清本美波)。その後、米女子ツアーのQシリーズ(米ツアー出場権をかけた最終予選会)に挑むも、62位タイで来季の出場権を逃した。国内女子ツアーのファイナルQTは、日程の都合上受けていない。

メルセデス・ランキングとは
JLPGAツアーの各競技及びUSLPGAメジャー競技での順位をポイントに換算し、年間を通じての総合的な活躍度を評価するランキング。ポイントは国内3日間大会を「1」とした場合に、国内4日間大会「1.5」国内メジャー「2」海外メジャー「4」の割合で与えられる。


*以下の表(継続と喪失)で、緑の下線の選手は、昨年初めてMRシードを獲得した選手。11人中8人が今年もMRシードを獲得した。
*以下の表(継続と喪失)で、青の下線の選手は、昨年MRシードに復帰した選手。6人中4人が今年もMRシードを獲得した。
*以下の表(喪失と圏外)で、名前が赤字になっているのは、ファイナルQT30位以内の選手。
*以下の表で、カッコ内の数字はシーズン終了時点のメルセデス・ランキングの順位。
*MRシードを逃した選手も、ランキング51~55位の選手とシーズン終了後に行われるファイナルQTで上位に入った選手(20位?30位?以内なら確実に)は、来季の前半戦の出場権を確保できる。後半戦は前半戦の成績が良ければ出場できる。
メルセデス・ランキング2023:51位以下|JLPGA
ファイナルQT最終成績2023|JLPGA

継続35名 昨年比+2


山下美夢有(1)申ジエ(2)岩井明愛(3)小祝さくら(4)
岩井千怜(6)吉田優利(7)川岸史果(8)鈴木愛(9)
菅沼菜々(11)青木瀬令奈(12)穴井詩(13)西郷真央(14)
ペ・ソンウ(15)稲見萌寧(16)上田桃子(17)菊地絵理香(18)
ささきしょうこ(21)高橋彩華(23)原英莉花(24)佐久間朱莉(25)
森田遥(28)福田真未(29)野澤真央(31)藤田さいき(33)
永井花奈(36)阿部未悠(37)イ・ミニョン(38)佐藤心結(39)
木村彩子(40)尾関彩美悠(41)全美貞(44)後藤未有(46)
金澤志奈(47)川﨑春花(48)笠りつ子(49)
  • 米女子ツアーのQシリーズ(米ツアー出場権をかけた最終予選会)で、2位の西郷真央と7位の吉田優利は、来期は米ツアーが主戦場となる見込み。
  • 日米ツアー共催のTOTOジャパンクラシックで国内ツアー通算13勝目を挙げた稲見萌寧は、優勝で得た24年シーズンの米ツアー出場資格を行使することを宣言し、来期は米ツアーが主戦場となる見込み。
  • シード選手最年長は、41歳の全美貞。18季連続も最多で、18度目も最多。日本人の最年長は、38歳の藤田さいき。

初獲得11名 昨年比±0


櫻井心那(5)桑木志帆(10)神谷そら(19)蛭田みな美(20)
竹田麗央(22)リ・ハナ(26)仁井優花(27)安田祐香(35)
山内日菜子(42)天本ハルカ(43)内田ことこ(45)
  • プロ2年目、19歳の櫻井心那は、今季4勝。10代でのツアー4勝は、宮里藍、畑岡奈紗に続く史上3人目の快挙。
  • プラチナ世代でクリスマスイブが誕生日の安田祐香は、プロ4年目にして初シードを獲得した。
  • 山内日菜子の下剋上
    ①2022年ファーストQTでクラブ本数超過(練習用クラブ)で8罰打を受け、7打差でファイナルQT進出を逃す
    ②23年シーズンのQTランクは181位で、下部ツアーの出場も厳しい状況
    ③地元宮崎開催のレギュラーツアー開幕4戦目に主催者推薦で出場
    ④そこでツアー初優勝し、メルセデスランキングでも42位に入った

復帰4名 昨年比-2


古江彩佳(30)吉本ひかる(32)永峰咲希(34)濱田茉優(50)
  • 米国ツアーを主戦場にする古江彩佳は、6試合の出場でMRシード圏内に入った。
  • 昨年のMR65位の永峰咲希は、今シーズン「日本女子プロ選手権2020」優勝の3年シードを行使してツアーに参戦して、MR34位に入った。

喪失15名 昨年比-4


堀琴音(51)西村優菜(61)サイ・ペイイン(62)金田久美子(64)
三ヶ島かな(66)渡邉彩香(71)勝みなみ(72)セキ・ユウティン(73)
黄アルム(78)大里桃子(86)岸部桃子(89)植竹希望(97)
小倉彩愛(102)テレサ・ルー(110)渋野日向子(113)
  • 米ツアーを主戦場にする西村優菜、勝みなみ、渋野日向子は、任意の年に行使可能な3年シードを保持している。三ヶ島かなも、同様のシード保持者。
  • テレサ・ルーは産休制度が適用されており、2024年に復帰予定。欠場した試合数の出場が保証され、今季との合計ポイントがランク50位以内となれば、シード権が継続する。
  • 渋野日向子は、米女子ツアーのフルシードも今季ランキング83位で手放している。80位までがフルシード圏内で、83位は準シード選手となる。最終予選会の上位選手よりは出場優先順位が高い。

MRシードを逃した圏外選手を一部ピックアップ


小滝水音(53)新垣比菜(69)比嘉真美子(80)河本結(85)
吉田弓美子(96)木戸愛(99)横峯さくら(106)藤田光里(138)
香妻琴乃(150)三浦桃香(167)

  • MR53位の小滝水音は、7月の大東建託・いい部屋ネットレディス優勝のシードを保持している。前年度優勝者の資格だけのシードは、91年の原田佳子、98年の上田珠代、22年の古江彩佳に次いでツアー史上4人目。
  • プロテストとQT規定変更 受験者への影響は|GDO

リンク集


2023年 メルセデス・ランキング|JLPGA
*上記リンク先で選手名をクリックすると選手情報をご覧いただけます。
各部門ランキング2023|JLPGA
GDO編集部が選ぶ2023年の10大ニュース<国内女子編>|GDO
JLPGA 国内女子|ALBA.Net
シード獲得か?QT行きか? 国内女子崖っぷちランキング2023|ALBA.Net


2024年 男子(JGTO)賞金シード権65名(賞金ランキング65位まで)


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シーズン最多の3勝を挙げた中島啓太(23歳)が、18歳の石川遼(09年)、21歳の松山英樹(13年)に次ぐツアー史上3番目の若さで賞金王に輝いた。シーズン9度の最終日最終組は、記録の残る99年以降ではツアー最多。これまでの最多記録は伊澤利光(01年)と石川遼(09年)の8回だった。来季は欧州ツアーを主戦場にする意向を示し、年間ポイントレース上位10人に与えられるPGAツアー出場権の獲得を目指す見込み。

出場義務試合数不足の選手の除外
毎年、海外の有力選手が数試合のスポット参戦で、賞金シード圏内の金額を稼いでいく。これらの選手は賞金シードの対象にはならないが、賞金ランキングの表には掲載される(女子では掲載されない)。このため、毎年賞金シード圏内とされる順位は2位~4位ほど下がる。
  • 除外選手3名
  • 賞金シード対象順位|1位~65位 → 1位~68位

66人目の賞金シード選手
出場義務試合数不足で賞金シード対象外だったJ・クルーガーが、最終戦出場で出場義務試合数を達成。これにより、2024年の賞金シード選手は66人となった。最終戦前に賞金シードが確定していた選手に影響はない。J・クルーガーは、2025年までの「ツアー優勝によるシード」を保持している。

*以下の表(継続と喪失)で、緑の下線の選手は、昨年初めて賞金シード獲得した選手。12人中9人が今年も賞金シードを獲得した。
*以下の表(継続と喪失)で、青の下線の選手は、昨年賞金シードに復帰した選手。8人中5人が今年も賞金シードを獲得した。
*以下の表(喪失と圏外)で、名前が赤字になっているのは、ファイナルQT30位以内の選手。
*以下の表で、カッコ内の数字はシーズン終了時点の賞金ランキングの順位。
*賞金シードを逃した選手も、シーズン終了後に行われるファイナルQTで上位に入れば(20位?30位?以内なら確実に)、来季の前半戦の出場権を確保できる。後半戦は前半戦の成績が良ければ出場できる。男子のみ、ファイナルQT1位に通年出場権が与えられる。
ファイナルQT最終成績2023|JGTO

継続48名 昨年比+3


宋永漢(4)今平周吾(5)平田憲聖(6)鍋谷太一(7)
稲森佑貴(8)永野竜太郎(9)石川遼(10)岩田寛(11)
吉田泰基(12)大槻智春(13)谷原秀人(14)岩﨑亜久竜(15)
佐藤大平(16)堀川未来夢(17)幡地隆寛(18)片岡尚之(19)
J・クルーガー(20)星野陸也(21)B・ケネディ(25)阿久津未来也(27)
木下裕太(28)木下稜介(31)清水大成(32)A・クウェイル(33)
J・デロスサントス(35)長野泰雅(37)宮里優作(38)塚田陽亮(39)
竹安俊也(40)J・パグンサン(41)市原弘大(43)河本力(44)
香妻陣一朗(45)杉山知靖(46)T・ペク(47)H・W・リュー(49)
小林伸太郎(50)出水田大二郎(51)時松隆光(53)嘉数光倫(55)
勝俣陵(56)植竹勇太(57)杉本エリック(59)小西貴紀(60)
池村寛世(62)石坂友宏(64)H・リー(67)近藤智弘(68)
  • 日本一曲がらない男・稲森佑貴
    今シーズンは自身が持つツアー記録のフェアウェイキープ率78.660%を上回る、79.269%を達成し、8季連続8度目の1位に輝いた。ドライビングディスタンスは260.17ヤードの106位。
  • 河本力の飛距離が半端ない
    2年連続のドライビングディスタンス1位を記録した河本力の飛距離は322.58ヤード。2位以下に大差をつけて、ツアー史上初の平均320ヤード超えを達成。米国ツアーに置き換えても1位のローリー・マキロイの326.3ヤードに次ぐ2位の記録となる。

初獲得14名 昨年比+2


中島啓太(1)蟬川泰果(2)米澤蓮(22)細野勇策(23)
小木曽喬(26)鈴木晃祐(29)ヤン・ジホ(30)杉原大河(36)
前田光史朗(42)金子駆大(54)小浦和也(61)平本世中(63)
宇喜多飛翔(65)西山大広(66)

  • 最年少は羽川豊以来の日本人レフティ優勝の期待がかかる細野勇策(20歳)、最年長はヤン・ジホ(34歳)。20代が12人(うち25歳以下が11人)、30代が2人と若手の台頭が目立った。
  • 蟬川泰果が最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップで、大会最年少の22歳326日で優勝した。これまでの最年少は羽川豊の23歳363日。

復帰4名 昨年比-4


金谷拓実(3)S・ノリス(24)浅地洋佑(48)大堀裕次郎(52)
  • なし

喪失17名 昨年比-3


池田勇太(69)貞方章男(73)片山晋呉(74)小鯛竜也(75)
李尚熹(79)桂川有人(80)B・ジョーンズ(89)比嘉一貴(90)
張棟圭(91)大西魁斗(96)小田孔明(102)大岩龍一(107)
宮本勝昌(110)久常涼(118)田村光正(148)小平智(152)
C・キム(…)


  • 賞金シード以外の資格保持者
    池田勇太,片山晋呉,桂川有人,B・ジョーンズ,比嘉一貴,大西魁斗,小田孔明,宮本勝昌,久常涼,小平智,C・キム
  • 片山晋呉が25シーズン、小田孔明が15シーズン、池田勇太が14シーズンで、それぞれ連続賞金シード継続が途切れた。
  • 久常涼が海外で奮闘
    ①日本人3人目となる欧州ツアー制覇(青木功、松山英樹)。
    ②日本人初となる欧州ツアーのルーキー・オブ・ザ・イヤーに選出。
    ③年間ポイントレースでは17位に入り、有資格者を除く上位10人に付与される2024年度のPGAツアー出場権をゲット。

賞金シードを逃した圏外選手を一部ピックアップ


重永亜斗夢(85)武藤俊憲(93)片岡大育(123)中西直人(125)
杉浦悠太(127)矢野東(156)薗田峻輔(181)
  • 日大4年の杉浦悠太がダンロップフェニックスで、史上7人目のアマチュア優勝を飾った。主催者推薦で出場し、50回目の節目の大会をアマチュアとして初制覇した。22歳68日での優勝はセベ・バレステロスに次ぐ、2番目の年少記録。

リンク集


23年度 賞金ランキング(海外メジャー含む)|JGTO
*上記リンク先で選手名をクリックすると選手情報をご覧いただけます。
ツアー部門別データ2023|JGTO
GDO編集部が選ぶ2023年の10大ニュース<国内男子編>|GDO
JGTO 国内男子|ALBA.Net
シード獲得か?QT行きか? 国内男子崖っぷちランキング2023|ALBA.Net
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